ASAの、ただのクルマ好き 第206回  高価な樹脂製のロードホイールがもっと身近になるかも!?

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投稿日時
2019/06/30 15:21
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軽量化が大幅に可能な

樹脂製のロードホイールです


タイヤの低偏平率化とともにホイールの大径かがスゴイですよね、ASAです。個人的には小径ホイールも高偏平タイヤも好きなんですが、時代の流れには逆らえませんね。


で、大径化するタイヤの採用に伴い、ロードホイールの大径化は避けられません。となると、問題なのがホイールの重量です。タイヤ性能が向上しても、バネした重量が重くなっては走りに影響が出ます。で、求められるのがホイールの軽量化です。


この問題を大きく解決できそうな新技術が、接着剤で世界をリードするヘンケルから発表になったんです。なんとホイール製作において威力を発揮する新樹脂シリーズなんですね。




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ドイツに本拠を置くヘンケルは、軽量化とコストパフォーマンスを兼ね備えたロックタイト「MAXシリーズ」のポリウレタンおよびエポキシマトリックス樹脂の最新開発技術を発表しました。


新たに発表となったロックタイト「MAX5ネクストGEN」および「MAX6」樹脂は、特にホイール製作において、非常に優れた耐熱性、機械特性および視覚的特性を持ち合わせた部品の製作が可能な点が特徴なんだそうです。


その上、従来のホイールに比べて軽量化、生産性の向上、さらにカスタマイズに大きく貢献することが見込まれるというから気になります。




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ヘンケルでは、すでにロックタイト「MAX2」樹脂で自動車用のコンポジット製リーフスプリング(板バネ)を実用化し、ボルボ等に採用しているんです。


また、エポキシ系のロックタイト「MAX5」樹脂では、自転車のロードレース用ホイールや、超軽量編組カーボン製二輪用ホイールの開発に使用されるなど、新世代樹脂製品が次々と世に送り出されています。


新たに登場した「MAX5ネクストGEN」は、「MAX5」をベースにより高温にも対応。また、靭性にも優れ、さらにカーボンの質感を非常にクッキリと出せる点が特徴になっているそうです。


さらに「MAX6」では「MAX5ネクストGEN」よりさらに耐熱性と靭性を持っている点が特徴なんだとか。

 

カーボン製編組ホイールは、超軽量化ホイールとして一部のスポーツカー用にオプション設定されるなど、すでに実用化はされています。確かに大径化されたホイールでのカーボン化による30%近い軽量化は、大きなメリットがあることでしょう。


しかし、最大のネックは製作の難しさと、そこからくるコストの高さ。


カーボン編組という特殊な構造から、多くの部品と高い精度を求められる組み立て。そして、製造に要する時間を考えれば、妥当なコストなのかもしれませんが、一般的な車両に用いるにはあまりに高額となってしまい、本当に一部の高性能スポーツカー等にしか設定することが出来なかったんです。



実際、カーボン製超軽量ホイールのコストの半分近くは製造コスト。この部分が下げられれば価格を大きく抑えることが可能になるんです。そして、ロックタイト「MAX5ネクストGEN」および「MAX6」樹脂は、この製作コストを引き下げることを可能にするというんですね。


まず、大量生産用の高圧レジントランスファー成形機など、一般的な液体成形技術を使用して加工することができます。また、迅速な金型への充填、繊維への完全な含浸性、硬化の速さも兼ね備えており、製造における時間的な短縮も可能としているんです。


そして、同等デザインの自動車用ホイールの重量で比較してみると、「MAXシリーズ」のマトリックス樹脂で成形された複合材ホイールとアルミ製では、1個あたり最大30から50%軽量化できるというからその効果は相当に高いと言えますね。


 

 


もちろん、現状の一般車両に超軽量のカーボンコンポジット製ホイールがすぐに必要かと言えば、そんなことはないでしょう。でも、将来的なことを考えれば、超軽量な樹脂製ホイールの需要は徐々に拡大していくに違いありません。


実際、ドイツの工業製品メーカーであるティッセンクルッブは、1.8kgも軽量化。そして、ドイツでの公道使用の認可も下りているんです。


こういった製品が徐々に拡大していけば、製造技術が進歩し、コスト面でも安定し、一般的な二輪車にも使用されるようになることでしょう。それだけでなく、乗用車用ホイールへの技術転用が進むに違いありません。



現在、スチールやアルミ製ホイールが主流となっている自動車用ホイール。これが、樹脂製ホイールにとって代わるのも時間の問題なのかもしれません。軽量化が大きく求められ、あらゆる部分に軽量な部品が採用されている現代のクルマでは、ホイールの樹脂化は大きな課題に違いないからです。


そして、樹脂製であれば金属性では再現できなかったようなデザインもきっと可能になるでしょう。新たな未来的デザインのクルマを創造する時に、樹脂製ホイールはその威力を発揮するハズ。


いったいどんな樹脂製ホイールが登場するのか楽しみじゃないですか。