第159回 アルファロメオ4Cスパイダー(3)

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投稿日時
2016/09/27 11:18
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(前回の続き)このふたつの要素をまとめたのが右のグラフになります。この図表からは4Cのスポーツカーとしての機動性が、ロータス・エリーゼSと遜色ないレベルであることが見て取れます。しかも、前回の車両重量で比べると4Cはエリーゼほどでないにせよ、現代のスポーツカーとしては軽量にできています。

運動性を重視するスポーツカーにとって軽さは何よりも正義です。重量が軽ければその分ブレーキはよく効くし、旋回時にかかる遠心力は重量に比例して強くなるためにコーナリングスピードも速くなります。また副次的なことですが、車重が軽ければブレーキやタイヤなどの消耗部品の保ちも良く、オーナーの懐に優しいというメリットも出てきます。

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この軽い車体にパワフルな心臓を載せれば、極めてレーシーなマシンにな仕上がりますが、300ps級以上のエンジンを積むとななれば、複雑で重い電子デバイスを搭載が必須となり、スーパーカー的なクルマ作りへとシフトが求められることになります。

また、こうしたマシンはドライバーに運転スキルが求められるだけでなく、車体剛性やサスペンションなどの要素技術のブラッシュアップが必要となり、設計やレイアウトに厳しさが増してきます。そうなれば、当然プライスにも跳ね返って来るわけで、アルファはジュリエッタのパワーユニットを流用することで、凝ったボディ設計にも関わらず価格を抑えた800万円級のピュアスポーツとして同車を成立させる道を選んだのでしょう。

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カーボンモノコック製のバスタブシャシーが話題となった4Cですが、アルファ4Cのミドシップカーとしての成り立ちは、ジザコーザ式横置きFWDユニットをリアセクションにそっくり移植したコンベンショルなもの。これはフィアットX1/9が先鞭を付けたレイアウトで、比較的安価に量産ミドシップ車を作れる長所がある反面、全高が高い実用車のFWDユニットを流用することから重心が高くなるなど、パワートレインやパッケージング効率に瑕疵を内包します(続く)。