第177回 徳大寺さんの愛したカレー(1) 

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投稿日時
2016/09/30 11:47
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2014年11月7日に自動車評論家の徳大寺有恒さんが亡くなってから、もうすぐ2年が経とうとしています。

私自身は徳大寺さんとはあまりご縁がなく、お会いしてお話したのは3回くらいしかありません。うち1回は学生時代のことで、第31回東京モーターショー(一般公開日)のスバルブースにて、徳大寺さんがプロデュースしたレガシィを見ていたときにクルマの傍らにいらっしゃったので10分くらいお話したというもの。

「モータージャーナリズムの世界に進みたいのですが、どうしたら良いですか?」と尋ねたところ、「とにかく自動車以外の本をたくさん読んで勉強しなさい。自動車以外の世界をよく知り、あらゆることに好奇心を持って接する姿勢こそがモータージャーナリストに必要だ」とのアドバイスを頂けました。

その頃から私は多趣味な上に読書好きで、遊びが大好きだったのですが、徳大寺さんの言葉を受けて「ああ、モータージャーナリズムの世界に進むにしても、ほかの好きなことを諦める必要はないんだな。それなら今の自分の方向性で間違いはないな」と確信したことを今でもおぼえています。その後、幸運にも新卒でマガジンX編集部に入り、紆余曲折はあったもののいまだに何とか業界の片隅で生きていられるのは、あの時の徳大寺さんのアドバイスがあったからだと思います。

まあ、実際にこの世界には行ってみると、一流と呼ばれる人たちはともかく、二〜三流のライターやら編集者やらはロクに本を読んでおらず、クルマ以外の知識はほとんどなく、肝心のクルマのことも表面をなぞった程度のことしか知らなかったりするわけですが・・・。

で、そういう輩に限ってクルマ以外の知識・・・自分の教養の足りなさ棚に上げて、そうした知識や勉強しようという姿勢を「役に立たない無駄な知識」「そんな誰も知らないことを知っていても意味がない(お前がしらないだけじゃ)」「時間がないから本なんか読めない(単に自分に甘くサボっているだけ)」と、他人を批難したり、愚にもつかない言い訳をしたりして自己正当化をしようとするわけです(某編集部のHくん、キミのことだよ)(続く)。