第188回 VWパサートGTEヴァリアント アドヴァンス(3)

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投稿日時
2016/10/02 00:47
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(前回の続き)そんなパサートですが、“VW=ゴルフ”でブランドイメージが確立している日本市場では、にわかに信じられないかも知れませんが、世界的に見れば累計生産台数2200万台、世界で年間100万台以上を販売する大ベストセラーだったりします(派生モデル含む)。

パサートが隠れた人気車種となっている背景には、ヨーロッパの企業に浸透しているカンパニーカー制度が大きく影響しています。この制度は企業が福利厚生の一環として従業員にクルマを貸与するというもので、欧州市場で販売される乗用車の約半数がカンパニーカー需要であると言われています。そして、欧州で販売されるパサートの約9割がカンパニーカーなんだそうです。

また、パサートは北米(欧州仕様とは異なる専用車種ですが・・・)や中国でも人気を集めています。彼の地でのパサートの評価は、プレミアムDセグメントのドイツ車と比べて車格は同じでもよりリーズナブルで、その割には内外装の質感が高く、装備が充実しており、経済性にも優れるというもの。つまりはバランスの良い実用車としての評価であり、このあたりの事情は日本で不人気のトヨタ・カムリが、中国市場や北米市場ではベストセラーになっていることと通じるものがあるように思われます。

すなわち、パサートは独自の個性や魅力を持つゴルフのようなブランド商品ではなく、自己主張は薄く平凡だが車格の割にリーズナブルで、バリューの高い「VW版カムリ」みたいなクルマというのが、このクルマに与えられたポジションだったように思えます(続く)。