第189回 VWパサートGTEヴァリアント アドヴァンス(4)

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投稿日時
2016/10/02 01:55
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(前回の続き)しかし、世界的な自動車販売競争が苛烈さを増して行く中、バリュー・フォー・マネーの高さに頼って平々凡々としたクルマ作りを続けていれば、成功を約束された時代は過ぎ去ってしまいました。先ほども述べた通り、VWで真にブランド力のある商品は表看板のゴルフだけです。

万が一にもゴルフが転けるようなことがあれば、VWグループは存亡の危機に晒されることになります(Cセグでフォーカスに牙城を崩されたゴルフⅣの失敗は、VWにとって大きなトラウマになったハズです)。

そこで昨年登場した現行型パサートでは、現在のコストパフォーマンスに優れたDセグ実用車というポジションを堅持しながらも、エンジン搭載位置からアクセルペダルまでの距離を統一規格としたモジュラープラットフォーム「MQB」による生産性の向上とコスト低減、最新テクノロジーによるインフォテイメントやセーフティデバイスの搭載などなど、商品力を大幅に向上させるFMCが行われました。

おそらく、VWが今回のFMCに求めたものは、実用性と経済利得性だけで選ばれていたパサートに、商品力の高さを与えるとともに、高い生産効率によるコスト低減を図りながら、ゴルフに次ぐ第2のブランドとして独り立ちさせることなのではないでしょうか?

そうしたVWの目論みは、FWDにしては極端に短いオーバーハングとロングノーズを採用したRWDのようなフォルムや、ゴルフゆずりのシャープでエッジの効いたスタイリングからも窺い知ることができます(続く)。