第198回 ナンパのススメ(2)

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投稿日時
2016/10/04 22:26
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(前回の続き)ランチア・ストラトスと言えば、70年代に世界ラリー選手権(WRC)を制覇するために開発されたラリーマシンであり、当時のWRCのグループ4ホモロゲーションを取得するために、1974〜75年にかけて492台が生産されました。現存数は400台以下とされており、現在では「伝説のラリーカー」としてコレクターズアイテムになっています。

そんな「走る伝説」を公道で目撃することなど、宝くじを当てるくらい幸運なことです。守谷SAの入り口付近に停まっていたストラトスを見かけたときは本当に興奮しました。

じつは以前、仕事でレプリカを間近で見せてもらい、コクピットに座らせて頂く機会があったのですが、やはり本物は放つオーラが違います。佇まいを見て「本物だ!」と確信した私は、ロードスターを横づけしてオーナーの方に声をかけました。オーナーのYさんははぐれてしまった(らしい)友達との待ち合わせ中だったにも関わらず、私が話しかけると快くストラトスを見せてくれました。

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「このストラトスは本物ですね。これは国宝モノですよ。もう夢見たいです!! じつはレプリカは間近で見せて頂いたことがあるのですが、公道で本物のストラトスを見たのは初めてです」と言うと、Yさんから「そう。レプリカはどこで見たの?」っと聞かれたので、「以前、仕事関係で・・・」と答えました。すると、Yさんは「ボクはレプリカに乗ったことはないけど、本物との識別ポイントは知っているよ」と言ってレプリカとの違いを教えて下さいました。

Yさんによると、(1)レプリカのフロントフードが直線的なパネルラインなのに対し、本物はわずかに丸みを帯びている。(2)リアフェンダーの形状の違い。(3)テールランプの形状とナンバー灯の位置の違い、などだそうです。

いや〜、本当に勉強になりました。こういうことは本を読んでもわかりませんし、両車を注意深く観察しなければわからないことです。クルマ好きにとっては、こうした小さな知識の積み重ねが大切なんですね。ひとつひとつは単なるトリビア、枝葉末節の枝や葉っぱに過ぎませんし、過ぎに役立つ知識とも限らない。ですが、ほかの知識と合わさって体系知となったときに生きてくるんですね。

クルマ好きが高じて、ライターなんて言う浮き草稼業に身をやつすようなヤツは、知りたがり、見たがりでないととてもじゃないが務まりません(続く)。