ASAの、ただのクルマ好き 第152回 HOスロットカーの小さなSTPタービンカーです

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投稿日時
2018/03/31 23:57
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70年代に作られた

クリアボディのHOスロットカー


STPタービンカーが大好きな、ASAです。このコラムでは何度か紹介しているので、それが一体何かお読みいただいているかもしれませんが、簡単に説明しておきますね。


STPタービンカーは、1967年のインディ500に出走した超未来的なレーシングカーです。当時V8ターボエンジンが主流だったインディ500で優勝すべく、STPチームが持ち込んだ最先端レーシングカーで、その最大の特徴はヘリ用のタービンエンジンを搭載したAWDマシンだったことです。


H型のアルミ製バックボーンフレームを採用し、右側に運転席、左側にタービンエンジンと言う独特のレイアウトをとっていました。そのため、ボディスタイルも葉巻型全盛時代に低くワイドなウェッジ型。ラジエターがないので、ノーズ部に空気取り入れ口が開いていない点も、当時としては異質でした。



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レース本戦では、終始トップを走ったものの不運にも残りわずかで小さなパーツのトラブルで戦線離脱。優勝こそ逃しましたが伝説のマシンとして今でも語り継がれているんです。


と、前置きが長くなりましたが、とにかくカッコいいマシンでファンがたくさんいる割にミニカーや模型が少ないことも以前紹介した通り。だからこそ、世界中からSTPタービンカーのアイテムを探し出すのが楽しいんですね。


今回紹介するのは、そんな数少ないSTPタービンカーの中でもなかなかお目にかかれないアイテムだと思われる、HOスケールのクリアボディです。


製作したのは、60年代末~70年代初頭に世界中で流行したスロットカーのクリアボディを作っていたアメリカのランサーボディです。クリアボディというのは、透明の薄い樹脂を使い真空引きでボディを作るものです。現在でもラジコン等で使われていますよね。


でこのランサーボディのすごいところは、ディテールが抜群に優れていてカッコいい点です。

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とにかくその精密な作り込みはクリアボディとは思えないほど。ボディの絞り込みもすごく、一体どうやって元型を抜くのか不思議で仕方ありませんでした。


偶然にも当時の金属型を持っているところで見せてもらったのですが、分割金型になっていて順に抜いたようです。よくそんな凝ったことをしたものです。しかも、分割線がわからないくらい精密に作られているのにはビックリでした。


話がそれました。ランサーボディは1/24スケールを中心にクリアボディをリリースしていたのですが、モデルによっては1/32スケールやHOスケールも作っていました。1/24、1/32スケールのSTPタービンカーは抜群に出来が良く、これを基にレジンボディを起こしているバックヤードビルダーもいるようです。

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で、じつはHOスケールも作っていることを後で知ったんです。しかもその出来は抜群とのこと。でも、いろいろ探したのですが見つかりません。諦めていたところ、HOのクリアボディを放出したアメリカのオークションの中にあるのを発見。


ついに手に入れたのがこれです。どうです、この出来の良さ。1/18スケールのミニカーと比較すると、いかに小さいかがわかります。ちなみに鉄道模型のHOスケールは1/87らしいのですが、HOスロットはサイズ的に見て1/64スケールくらいの大きさのようです。


全長は約5cmといったところでしょうか。それでもこの存在感です。じつは、今でもランサーボディの金型を使ってクリアボディを製作しているアメリカのショップがあるのですが、オリジナルより薄い透明樹脂を使用しており、仕上がりのディテールもかなりゆるゆる。


走らせて遊ぶ分にはいいのですが、コレクションともなるとやはりオリジナルの素晴らしい仕上がりのものじゃないといけません。



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このボディに合わせて、アメリカのインディカー専門のデカール屋さんに頼んでデカールを作ってもらいました。1/64スケールながら、その仕上がりは抜群。


それもそのはず、1/18スケールミニカーのデカールも、ここでアートディレクションをしたんだそうです。このデカールを貼って仕上げれば、きっと最高のHOサイズSTPタービンカーになることでしょう。


とはいえ、クリアボディは裏からデカールを貼って塗装するので素人が手を出すのはかなり危険なようです。失敗してせっかくのクリアボディを台無しにしないよう、当分はこのまま保存するつもりです。


2cmほどの銀製キーホルダーから、1/12スケールのプラモデルまでSTPタービンカーのコレクションはかなり集まりました。本当に嬉しい限りです。そのうち順に紹介していきますので、良かったら楽しみにしていてくださいね。

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■発売されていた当時は1個30セントだったようです。当時のレートでいうと120円くらいでしょうか。今ではその50倍でも手に入るチャンスは少ないです。

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■どの角度から見てもカッコイイですね。